視能訓練士とは、眼科医の指導のもと、患者の目の機能を検査し、視力や目の機能を訓練によって回復させる。職業です。
乳児から高齢者までの幅広い年齢層の目の複雑な視機能を検査すること、弱視や斜視により発達が滞ってしまった視機能を訓練によって回復させることが主な仕事である。
眼光学の専門知識を生かして、眼科検査で遠視、近視、乱視、白内障、緑内障等の眼の異常・疾患を把握する。また、眼鏡やコンタクトレンズの処方に必要な検査を行う他、医師の指示により精密光学機器を使って目の構造や機能を調べ、視力、視野、色覚、眼球運動等を評価し、医師が診療を行うためのデータを提供する。
眼鏡を装用しても良好な視力が得られない「弱視」や、両眼が同時に一つのものを見ることができない「斜視」といった眼の病気は、幼少期に訓練を行うことによって視機能を回復する可能性がある。弱視の原因や斜視の状態などを評価し、医師と相談して患者ごとのプログラムを計画し訓練を行っていく。
その他に、目の病気を早期発見する就学前健診等での視機能検査や、加齢や生活習慣病等の疾患により視機能が低下した患者の支援を行うロービジョンケアも視能訓練士の仕事である。
◇ よく使う道具、機材、情報技術等
精密光学機器、検査器具、訓練機器、医療機器
視能訓練士になるには、視能訓練士養成校で1~3年、あるいは視能訓練関連の課程がある大学で4年学んだ上で、視能訓練士国家試験に合格する必要がある。養成校の入学試験を受験するには、高校又は短大・看護学校・保育士養成校を卒業している必要がある。
検査や訓練は患者との受け答えをベースに行われるため、正確な検査結果を出して訓練効果を高めるには、患者と接する時の対応や人間関係が大切である。
視能訓練士は、大半が病院や眼科診療所などの医療機関に勤めている。
視能訓練士の有資格者は15,351名である(2018年時点*1)。関係団体の調査によると、女性が85.7%を占める。男性の割合は14%ほどであるが直近の10年間で約4ポイント増加している。(2019年9月時点*2)。
働く時間は病院や医院の事務系職員とほぼ同じであり、夜の勤務や宿直はない。
検査の対象となる患者は、幼児から高齢者まで幅広い年齢層になるが、視能矯正訓練は早い時期に行うと効果があるため、8歳ぐらいまでの子どもが対象となる。
仕事は眼科の診察室や訓練室内でおこなう。検査器具や訓練機器の多くは、立ったままの姿勢で使用し、患者が幼児や子どもの場合は中腰で作業をする場合があるため、立ち作業やかがみ作業も多い。
*1 公益社団法人 日本視能訓練士協会、ホームページより *2 公益社団法人 日本視能訓練士協会、「視能訓練士実態調査報告書2020年」
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